免疫機能の働きと健康への影響

免疫機能の働きと健康への影響

免疫機能の役割

免疫機能は、免疫細胞(白血球)を中心として複雑に連携した免疫システムを構成し、体内に侵入した病原菌(ウィルス、癌因子など)を発見して除去(捕食、死滅など)させることで、身体を保護する機能が備わっています。

免疫機能が正常に働かないと、健康を維持することが出来ません。
免疫細胞はいくつかの種類に分類され、それぞれ役割が異なっています。

免疫細胞の種類と役割
免疫細胞の役割
顆粒球
好中球 病原菌を捕食する
好酸球 アレルギーを抑制する
好塩基球 アレルギーの炎症部位の血管拡張、血液凝固の抑制
無顆粒球
リンパ球
B細胞 病原体に適した抗体を出して病原体を攻撃する
T細胞 ヘルパーT細胞 免疫細胞に攻撃指令を発動する
キラーT細胞 癌やウィルスに感染した細胞を死滅させる
サプレッサーT細胞 免疫細胞に攻撃指令を解除する
NK細胞 癌やウィルスに感染した細胞を死滅させる
単球
マクロファージ 体内を監視して、 病原菌を大量に捕食する
樹状細胞 T細胞の活性化

免疫力を下げる要因

免疫細胞が正常に機能していれば健康を維持することができますが、免疫細胞の力が下がってしまい十分な働きができなくなってしまうと健康を維持することができません。
免疫機能を低下させる要因は、様々ですが結果的には体内に生成された活性酸素によって免疫細胞を酸化させることによるものです。

免疫機能を低下させる要因”>
1. 加齢 20歳前後をピークに免疫機能は徐々に下がり続け、高齢になれば著しく下がっていきます。高齢になるほど色々な病気に掛かるのはそのためです。
2. 不規則な生活習慣 免疫細胞は自律神経の影響を受けていますが、不規則な生活によって自律神経が乱れて免疫細胞に悪影響を及ぼすためです。
3. 偏食、大食 偏った食生活では、必要な栄養素を十分に補うことが出来ず免疫機能の低下要因となります。
4. ストレス 過度のストレスは自律神経の乱れとなり、免疫機能の低下要因となります。
5. 薬の取りすぎ 薬は免疫機能を補完するために必要な場合もありますが、薬を常用することは免疫機能の低下要因となります。
6. 飲酒、喫煙 過度の飲酒や喫煙の習慣は免疫機能の低下要因となります。

自律神経と免疫機能の関係

自律神経は、交感神経と副交感神経に別れていて、相互のバランスが崩れると自律神経失調症となります。

ストレスなどによって交感神経の働きが優位になると、リンパ球のNK細胞が減少して免疫機能が低下してしまいます。

腸内環境と免疫機能の関係

大腸と小腸の腸管系には免疫細胞の60%~70%が集まっているため、腸内環境が免疫機能に与える影響は大きいです。

小腸には多数のリンパ球が存在し、大腸には多数の腸内細菌が存在しています。

腸内細菌は、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌と大腸菌やピロリ菌などの悪玉菌が存在し、悪玉菌が増加すれば腸内に有害物質が増えて免疫機能の低下要因となります。

基礎代謝と免疫機能の関係

基礎代謝は呼吸や体温調整のコントロールに関係していて、エネルギー消費の大半を占めています。

低体温の人は、免疫機能や基礎代謝も低くなりがちとなる傾向があります。

免疫機能は、体温や基礎代謝と連動していて、密接な関係を持っています。

平熱時の体温の目安として36.5°以上で免疫機能が活性化して十分な働きができるようになります。

低体温の人は、食材や生活習慣を工夫することで体温を上昇させることができます。

 

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