失明リスクの高いブルーライトの身体への影響と対策

失明リスクの高いブルーライトの身体への影響と対策

テレビや携帯端末、PC、ゲーム、パチンコなどディスプレイを長時間見る人は、ブルーライトの影響を受ける可能性が高いです。
ブルーライトの影響は、目の疲れ、ぼやけ、ケイレン、首や肩が凝りやすい、日中眠くなる、などの体調不良の原因となります。
視力の低下、体調不良、さらに進めば白内障や加齢黄斑変性などの失明リスクも高まってきます。
今までは老化現象のひとつと思われていた視力障害ですが、LEDの普及にともなって過去に先例がないほど、短い期間で視力障害になってしまう人が増えています。
視力は生活する上で欠かすことができない大変重要な機能で、視力を失うリスクにさらされる事は恐怖以外のなにものでもありません。
早い時期に対策を講じれば、リスクを大幅に軽減することができますから、少しでも思い当たる人は、自分に合った対応策を講じることをおすすめします。

■LEDの普及

近年になって省エネ化対策としてブルーライトを発するLED(発酵ダイオード)を利用した照明器具、テレビ、PC、携帯端末の普及が拡大してきました。
エネルギー資源のない日本にとって消費電力が少ないLEDは経済コスト削減効果が高くメリットのあるものと言えます。
しかし、LEDの普及にともなって人体、特に目に悪影響を及ぼすことがわかってきました。
ブルーライトは電磁波の一種で、波長380nm~500nmの青色の光で紫外線(400nm以下の波長)と可視光線(400nm~800nm)をまたがる波長を指します。
ブルーライトは可視光線のなかでも短い波長のものですが、そのなかでも波長の短い380nm~420nmの波長の光が、目の組織(角膜や網膜)に強い影響があるとされています。

厚生労働省発表の「新VDT作業ガイドライン」にはVDT(Visual Display Terminals)作業について、このような記述が載っています。
・連続して1時間を超えないようにすること。
・連続作業の間に10~15分の作業休止時間を設けること。

■ブルーライトの人体への影響

◆網膜や角膜への影響

短い波長のブルーライトは可視光線のなかで唯一、網膜まで達して網膜にダメージを与えます。
網膜中心部の黄斑にダメージを負うと、加齢黄斑変性という失明リスクの高い目の病気への要因となります。
いままでは高齢者がかかる病気でしたが、最近では若い人でもこの病気になる人が増加しています。
加齢黄斑変性は米国での失明率第一位、日本でも第四位で今後はさらに増加していくことが予想されます。
視細胞には、光を感じる錐体細胞(すいたい)と色を感じる桿体細胞(かんたい)の2種類がありますが、ブルーライトに強い反応を示す視細胞の存在が明らかにされています。
長時間ブルーライトの刺激を受けると、この視細胞を通して顔面神経を刺激して痛みを感じることがあります。

◆眼精疲労の原因

ブルーライトの光は波長が短く散乱しやすいため、目のちらつきを引き起こし、ピンと合わせのために目の筋肉を頻繁に動かすことになります。
そのために目の筋肉に大きな負荷をかけ目のケイレンや痛み、首や肩に症状がでる原因となります。

◆生体リズムの変調

生体リズムは一日24時間のサイクルで体内時計が回ることで、朝になると徐々に体温が上昇して目が覚めて脳が覚醒し、夜になると徐々に体温が低下して脳の活動も低下し、睡眠へ向かいます。
夜間にブルーライトの刺激を受けると脳が覚醒して睡眠の妨げとなります。
質の高い睡眠が取れないと、睡眠不足となり疲れやすい、体調不良、集中力不足、日中眠くなる、などの要因となります。
このような睡眠障害状態が続くと自律神経に悪影響を及ぼし、免疫機能も低下して生活習慣病に掛かるリスクが増加していきます。

◆皮膚への影響

ブルーライトは長期間刺激を受ければ、紫外線と同様に皮膚組織の深くまで浸透して、シミやシワの原因となります。

◆まとめ

LEDが普及した現代社会では仕事や私生活でもLEDディスプレイに触れる機会や時間も増加しています。
今後もこの傾向は続いていくことになり、ブルーライトの影響を受けずに生活していくことは困難と思われますが、わずかな対策を講じればリスクを回避することができます。
人の体は本来備わっている機能が正常に働くことで健康を持続できることになりますが、一か所でも障害が起きると連携機能に支障をきたして色々な箇所に大きな負荷をかけてしまいます。
視覚は人が外部の情報を入力するために最も重要な機能で、代用できるものではありません。
目だけではありませんが、目に障害があれば目だけにとどまらず様々な所に影響を及ぼすことになります。
健康を維持するためには悪いところは放置せずに、早急に対処する姿勢が必要で短い時間と少ない労力で効果を発揮することを認識することが重要です。

■ブルーライト対策

◆テレビの設定による対策

テレビは、輝度とコントラストの設定によって目の負担を軽減することができます。
輝度を低く(暗く)、コントラストは青色の減少させる設定してみましょう。
コントラストは青色だけでなく他の色も調整することで色のバランスが取れて見やすくなります。
光量が減少して目の負担が軽減されますが、色が薄くなる分鮮明さは落ちます。
設定を変更する方法は機種によって異なりますから、取り扱い説明書を読んで設定してみましょう。
ディスプレイの設定を変更するだけですので、お金もかからず、すぐに対処可能な方法です。

◆PCの設定による対策

職場で1日中PCの前に座って座って仕事をしている人には、PCの設定でブルーライトを軽減することができます。
PC画面から放出されるブルーライトの影響を軽減する対策のひとつとして、PC画面の設定によってある程度ブルーライトの影響を軽減することができます。
ブルーライトをカットするというよりもディスプレイの輝度を低くしてブルーライトの放出量を減少させる方法です。
輝度が低下した分、若干ディスプレイが見えずらく感じるかも知れませんが、目の負担は軽減されます。

●WINDOWS7の設定方法

①スタートボタン(Windowsアイコン)をクリックする。
② 「コントロールパネル」をクリックする。
③「ハードウェアとサウンド」をクリックする。
④「電源オプション」をクリックする
⑤「プランの設定」をクリックする。
⑥「プランの明るさ調整」のスライドバーを左端へ移動すると暗い設定になる。
⑦「設定の変更」ボタンをクリックする。
以上の操作で画面が暗くなれば完了です。

●WINDOWS10の設定方法

①左下の四つ窓のアイコンをクリックする。
②左下(下から2番目あたり)の太陽のような、ねじのようなアイコン(カーソルを当てると「設定」と表示)をクリックする。
③左上の「システム」アイコンをクリックする。
④一番上の「ディスプレイ」アイコンをクリックする。
⑤右側の「明るさレベルの調整」でスライドバーを左端に移動するとブルーライトが軽減されて画面が暗くなり、右に移動するとブルーライトが強くなり画面が明るくなります。
⑥スライドバーを調節して、見えにくくならない程度に暗めに設定しておくのがおすすめです。
⑦夜間モードをONにすれば、設定時間の間は暖色系の色が強くなりブルーライトが軽減されます。

◆ブルーライトカットメガネの利用

ブルーライトカットメガネは、光が目に入る直前でブルーライトを遮断するため、メガネひとつで機器や場所を選ばずブルーライト対策が可能になります。
多品種のメガネが販売されていますが、ブルーライト対策を目的とするならば機能重視で選ぶことが賢明です。
ブルーライトカットメガネを選ぶポイント
①ブルーライトカット率が高いものを選ぶこと、これが明記されていないものは効果や成分が表示されていない薬を買うのと同じです。
以外に多いので、良く確認してください。
②ブルーライトは380nm~500nmの可視光線の中でも最も波長の短い電磁波ですが、その中でも特に420nm以下の波長の光が目に強い影響を及ぼしますので、メガネ選びの際に考慮すべきです。
色やデザインは自分好みで選べば良いでしょう。
ブルーライトカットメガネは、メガネひとつで場所や機器を選ばない利便性とブルーライトを90%以上カットできる高機能なものもありますので、おすすめです。

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